何回”好き”って言ったっけ?
ー途中で意地になってるだけなんじゃないかって思ったこともあった。
ー考えてる暇なかったんだよ。
ー時間がなかったから。
ー考えても答えは一緒だったけどね。
【前回のあらすじ】
なんか推しメン増えたと思ったら数日後に卒業発表して卒業までの間に深みにハマっていきました。
(簡潔過ぎる)
11月に入って様々なイベントが組まれた。
遠征もきつきつのスケジュールで組まれていて「なんじゃこりゃ」状態。
この期間私の好きな人と同じタイミングで同じグループから同時に卒業発表した赤い子がいた。
(私の好きな人は青い子)
同時にヲタク友達のひとりが赤い子が気になってきていて同時の卒業発表に2人して衝撃を受けて悲しんでいた。
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※状況解説
・8月前半
私→青い子しゅき
ヲタ友→赤い子しゅき
・8月後半
青い子・赤い子→卒業発表
我々→うそん…せめて最後に生誕くらいは行くか…
・9月
生誕終了後の我々→最後まで行けるイベント全部行こう
(ここまで偏差値2)
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ヲタ友の彼がいなかったらあんなに現場全部行けてなかったと思う。
卒業が発表されたあの時の状態で一人で淡々と卒業に向かって行くのは絶対につらかった。
お互いにイベントが発表されるたびにTwitterのDMですぐに連絡をして、どうやって行くかを検討していた。
(1回も行くか行かないの話してない気がする。)
彼は推し想いで誠実で、推されているアイドルみんな本当に幸せだろうなと思う。
彼を見ていると誠実に接しているとちゃんと自分に返って来るんだなぁとつくづく思う。
誰に対しても柔らかい物腰なのできっと私に付き合ってくれていなかったらもっと広い交友関係を持てただろうし、私は遅刻よくするし、まともに予定立てないから困ったときは本気で頼りっぱなしになってしまい色々と迷惑をかけてしまったし、現在進行形で迷惑かけまくっているのですが何かと付き合ってくれてものすごく感謝している。
ここで言うのもどうかと思うけどいつも本当にありがとう。
ヲタ友と言える人たちの中でも唯一、つらい時期を一緒に乗り越えた戦友だと思っています。
そんな彼と本気で焦ったことがあった。
これ。
アイドルヲタクになって5年経つけどディナーショーってなんだよ…。
絶対楽しいやつじゃん。
しかし、定員50名とのこと。
こんなの卒業間近である2人で開催したらガチの争奪戦やん…。
ただでさえ普段のライブでチェキ券争奪戦なのにこんな特殊イベントむりやん。
と思って様々な方法を検討した。
結局不正なしで如何にしてスピーディーにチケットを取るかという作戦をチケット販売まで戦友のヲタ友と何度も協議を重ねた。
何度シミュレーションしてもチケットを取れるイメージができず当日は本気で不安だった。
なるべくすべてのイベントに参加すると決めていたので争奪戦だとしても自分が新規であるとか関係なく行きたかった。(すみません)
好きな子からも来てくれって言われたし。(結構軽く言ってくれるなぁと思った)
結果として実は結構すんなり取れた。(すんなりかどうかはわからない)
ヲタ友も無事確保できて当日まで毎日のようにお互いの健闘を讃えた。
私もヲタ友も本気だったのでとても喜んだ。
ディナーショー当日になって私は悩んだ。
・ディナーショーってどういうイベント?
・もしかして向こうドレス?
・そういうのってスーツで行かないとだめ?
・何するんだろう?
ディナーショーという名前に気圧されてどうしていいのかわからなかった私は開催日バリバリの平日だったため、社会人になって冠婚葬祭以外に着たことがないスーツを着用して会社に行った。
ぶっちゃけ会社の人にめっちゃいじられた。
私の業界では正直謝罪に行くとき以外下っ端がスーツを着ることはほとんどない。
なんでスーツを着ているのかを何人にも聞かれて「アイドルのディナーショーに行くので正解がわからなくて」と正直に言ったら余計に笑われた。
そしていつもより1.4倍くらいのスピードで仕事を終わらせて(これもスーツだから仕事はえーなっていじられた)はやめに会社を出た。
新宿のプレイボーイ酒場というイベント用のスペースで行うらしいのでどんなところか想像もつかずひたすらワクワクしながら会場に向かった。
イベントの内容はお酒と軽食つつきながら昔のプレイボーイに掲載された彼女たちの写真を見返しながらドレスアップした2人のアイドルとプロデューサー、編集(プレイボーイの)でトークするというもので新参の私は知らなかった頃の2人を色々お話聞けてすごく楽しかった。
終わりにこの世に一枚しかないこのイベントのためだけに刷られたポスターをじゃんけん勝った人1名だけにサイン入りでプレゼントというものがあり、ヲタ友は見事推しメンで勝利していた。
(後に彼は実質無銭と語っていたという)
そしてここからが本当に大変なところ。
なんとこの次の日からまさかの遠征続きなのである。
3日新潟→4日オフ会→5日神戸というdropは鬼のスケジュールだった。
当然すべていけるものは行こうということで私はディナーショーからそのまま新宿のバスターミナルに向かい、バスに乗って新潟に向かった。
新潟では夜行バスで早朝に到着したがひたすら寒かった。
なんとか近所に24時間やっているマックを見つけて暖を取る。
ディナーショーのことを思い出すと少し歴史を振り返ったつもりになって少し興奮していた。
ヲタ友はもう少し遅い時間の到着するバスだったのでのんきにぼーっと待って一緒に会場に行くことにした。
新潟のライブも本当に楽しくて楽しくて卒業のこと忘れるくらいだった。
好きな子とのチェキを取る時間ちょっとおもしろい会話が会ったので抜粋。
会話の内容としてはライブに一回来るとスタンプ1個もらえるスタンプカードがあり、それを60pt貯めると参加できるオフ会がありそれの話。
好「ねぇ、aKiRaオフ会来る?」
a「明日のやつ?あの、オレいつからのヲタクか知ってる?まだ30回も現場きてないよ…。」
好「そっかーなんかaKiRaは来るかなって」
a「無茶言うな」
本当に無茶である。
この短期間でスタンプ60ptはマジで物理的に無理。
参加できるものにはすべて、と言ったが不正して他の人から買ったりしてまで参加しようとは思わない。
好きな人そういうの本当に嫌いそうだし。
なので僕はこの3日新潟→4日オフ会→5日神戸というスケジュールの4日が空いていた。
新潟に姉妹グループが一緒に来ており、その姉妹グループ側が4日に面白いイベントをしていたのでそっちに参加。
ただここは関係ないので割愛。
そして途中で神戸に向かうバスに乗車。
神戸では2回ライブがありそれもめちゃくちゃ楽しかった。
神戸でもライブが終わり高速バスに乗り込んだ。
こうしてディナーショーから神戸までに及ぶ4日間の怒濤の遠征が終わった。
マジで毎日のように推しメンに会える期間で楽しくて幸せだった。
この期間が終わるとあとは東京で最後の対バン、最後のワロップ(ネット配信のレギュラー番組)、最後の自社公演、を行って卒業ライブを残すだけとなった。
できる限りのイベントは参加した。
自分にできることはやっただろうと自分に言い聞かせて心の準備をした。
それでも当日になってしまうと心が痛い。
卒業公演編へ続く(いや続くんかい)